裏金・脱税を許さない会は、裏金が非課税の要件を満たしていないため、脱税として、刑事告発しました。
2月1日、市民グループ「自民党ウラガネ・脱税を許さない会」(代表・藤田高景氏、告発代理人弁護士・大口昭彦氏、一瀬敬一郎氏、長谷川直彦氏)は、自民党安倍派のいわゆる5人衆(萩生田光一自民党前政調会長、西村康稔前経済産業相、松野博一前官房長官、高木毅自民党前国会対策委員長、世耕弘成自民党前参議院幹事長)を含む安倍派の議員・元議員計10人を「裏金・脱税」で東京地方検察庁に刑事告発した。
今回大きく取り上げられた裏金金閣の大きい議員のランキング(1000万以上)と、トップ3がどういう人たちか、そもそも裏金とは何か、政治資金パーティとは?今回の裏金は脱税か?などをわかりやすく説明します。
自民党のパーティー券を巡る裏金問題について、裏金の金額の多い議員からランキングしました。
単位は万円
青字 二階派 その他 安倍派
安倍派や二階派では、派閥の政治資金パーティーに関して、所属議員に販売ノルマがあります。
「ノルマ以上の券を売ると議員個人の収入になる」のが裏金の仕組みです。
安倍派では、ノルマを越えた分のパーティー券収入を所属議員にキックバックし、政治団体の収支報告書に記載しなかったことで裏金化していました。
所属議員側がパーティー券の販売ノルマ超過分を派閥に納めないで手元に残していた場合もあったようです。
政治資金を集めるために政治家や政治団体が、売り出すものとして政治資金パーティー券があります。
これは自民党では議員や派閥の大きな収入源です。
政治資金規正法というのがありますが、収入から経費を差し引いた残額を政治活動に充てることを認められています。
自民党の各派閥の最大の収入源として年1回政治資金パーティーを開くのが通例で、1枚2万円が相場とされるパーティー券を団体や企業などに販売します。
自民党派閥の場合、1回で1億円以上を集めるケースもあると言われます。
寄付金は5万円以上で収支報告書記載しなければならないところ、パーティー券の場合は、20万円を超えて購入した個人や団体の名前や金額は収支報告書に記載する義務となっている。
安倍派の場合、2022年分を例にすると、パーティー収入9480万円のうち、購入者の名前が記載されたのは、41の企業・団体で、購入額全体の23%(2218万円)だった。
誰にどれだけパーティー券を売ったか分からないのが実情となっているようだ。
父の明氏は運輸相、その後を継いだ母つや子氏も法務政務官を務めた政治家一家。
大野氏は、慶応大法学部を卒業後、全日空に入社。
両親の公設秘書を経て、岐阜県議を3期務めた後、2013年に参院議員に初当選した。
安倍内閣で2016年に国土交通政務官を経験するなど、運輸関連の役職が目立つ。
昨年10月からは参院内閣委員長を務めている。
時効がかからない2018年以降の5年間で5000万円超のキックバックを裏金にしていたとされる。
この度1番重い除名処分となりました。
20代半ばで化学薬品会社の経営を父親から継ぎ、2006年には日本青年会議所の会頭を務めた。
政治家の道に進んだのは、安倍晋三元首相との出会いだという。
「政治家を志すきっかけは、安倍官房長官(当時)との会談。この国を愛し、国民を守ろうとする強い意志とお誘いに惹かれて、町工場から政界へ」とつづっている。
2012年の衆院選で、愛知3区から立候補し、初当選した「安倍チルドレン」の一人だ。
2021~22年に岸田内閣では文部科学副大臣を務めた。
娘さんがミス青学の美人インフルエンサーとして活躍していることも有名だ。
またPCのデータ証拠隠滅目的か、PCをドライバーで壊したことで「ドライバー池田」と不名誉なあだ名を付けられたことは記憶に新しい。
医師から衆議院議員に転身
1982年6月日本大学医学部付属病院
2009年4月日本歯科大学付属病院副院長
2011年3月自民党埼玉県14区支部長
2012年12月衆議院議員
2015年10月厚生労働大臣政務官(第3次安倍改造内閣)
2020年9月内閣府副大臣
2022年10月衆議院厚生労働委員長
キックバックされた資金は、同僚議員のパーティー会費や有識者との会合など政治活動に使ったと説明。
「政治とカネの問題で疑念を抱かれないよう、しっかりと襟を正す」と話しました。
政治資金規正法上は、政治資金収支報告書に収入として記載し、かつそれが政策活動費として使われた場合は、使途を届けなくても問題はない。
しかし、だから、何に使っても非課税になるのではなく、非課税となるためには、3つの条件を満たす必要がある。
非課税の条件
(1) 公職選挙法の適用を受ける選挙に関して (2) 法律で認められた範囲での選挙運動に関連する収支であり (3) その収支報告書が提出されている という3つの要件を「すべて」満たしていなければならない。
今回明るみに出た裏金はいずれも所得税法上の非課税の要件を満たしていないから、明らかに課税対象である。税務当局は速やかに課税処分を行うべきだ。
東京地検は、今回の裏金疑惑のうち政治資金規正法違反についての捜査を終えた。
会計責任者7人と、議員では、池田佳隆衆議院議員、谷川弥一前衆議院議員、大野泰正参議院議員の3人が立件されたが、安倍派5人衆や下村博文元文部科学相・安倍派元事務総長、塩谷立自民党元総務会長・安倍派元事務総長らの大物議員は無罪放免となりました。
自民党安倍派のいわゆる5人衆が今回、脱税の疑いで刑事告発されています。
引き続きこの問題について見守っていきたいと思います。