須藤早貴被告は2018年、紀州のドンファンと呼ばれる資産家の野崎幸助さんを、覚醒剤を摂取させて殺害した容疑で逮捕されている。
現在、須藤容疑者は、和歌山市内の丸の内拘置支所に拘留中です。
須藤早貴は、この裁判の少し前に、別件で、男性をだまして約3000万円をだまし取った罪で、すでに懲役が言い渡されている。
紀州のドンファンの殺害容疑に対しても、異例の28人もの証人尋問をして、検察は殺人罪を主張してきたが、初公判から一貫して須藤早貴容疑者は無罪を主張している。
現在検察から無期懲役が求刑されている。
殺人事件でも無期懲役のような重い刑になるのは強盗殺人の場合のため、須藤容疑者の場合強盗ではない為無期懲役はないのではと若狭弁護士が話していましたが、今回無期懲役が求刑されました。
目的が明らかに財産を奪うためであることが明らかなため、強盗殺人同等の扱いとなったということでしょうか。
殺人罪の証明が難しい理由は?
状況証拠はあるもの、実際殺害した方法が見つからない為、苦戦している。
致死量ほどの薬物を口から飲ませる方法が見つからないのだ。
薬物は一般にかなり苦いために自分で口からとることが難しいといわれる。
だが、解剖した結果、口からとっていることがわかっている。
それまであらゆる殺害に関することをスマホで調べてきた容疑者だけに、一番肝心な、致死量の薬物を飲ませる方法について検索していないことが、弁護側から、指摘をされている。
確かに、スマホに残った検索履歴は、
「老人 死亡」「老人 完全犯罪」
「覚醒剤 過剰摂取」「覚醒剤 死亡」
などや、
「無効とならない正しい自筆証書遺言書の書き方」「遺言書の書き方 全ての」「妻に全財産残したい場合の遺言書文例 遺言書」
などを検索した跡がある。
ここまで殺害を疑うには十分な検索履歴があるもの、肝心な殺害の具体的な方法を調べていないために、本人が、上記の内容は「オカルト的な趣味のために興味本位で検索をした」という言い分となっている。
ここまでの検索魔が、実際殺害する方法を調べていないため、やはり殺人は行っていないと弁護側は主張する。
野崎氏がなくなった後の須藤早貴の態度、過ごし方がひどい!
お葬式で笑っていたなどと証言があり、検察はその点を含め、亡くなった時にどう思ったかを聞いた。
「死体を見るのが初めてだったから驚いた、感じたことは無・・ですかね」
お葬式の後、もし殺害していたら、肝を冷やしながら日々を過ごすかと思えば、遺産をもらって東京で推し活のために豪遊し、2年で5500万も使っていた。
遺産の一部をもらって東京で推し活に5500万円使う
神宮寺勇太のファンだったため、興信所を使って住んでいるマンションを突き止めた。
大崎の高級マンションに住んでいることがわかりそこに引っ越した。
家賃だけでも相当だった。
さらに神宮寺勇太はバイクが好きでハーレーを持っているようで、その写真などもあるが、神宮寺勇太が借りている駐輪所の隣の場所を、興信所で突き止めそこを借りて自分もハーレーを買って並べた。
もし駐輪場で会ったら、同じハーレーで話でもできると期待したのかもしれない。
さらにポルシェを2台買っていた。
整形もしアヒル口にしたり何百万もかけたという。
人がなくなった後に、その人のお金で推し活をして、整形もして人生を満喫していたというから恐ろしい。
検察が出している状況証拠とは?
殺害方法がわからない為、和歌山のカレー毒殺事件同様、消去法で犯人はだから、この人しかあり得ないという方法でしか証明できないという。
野崎氏がなくなったとされる時間帯に、自宅にいたのが須藤早貴だけだった。
野崎氏は2階にいた。
この日は亡くなった時間帯に須藤早貴は8回階段の上り下りをしていることがわかっている(スマホの健康記録アプリより)
普段、野崎氏に会いたくない為、2階には1度も上がらない日もあり、多くても3回ぐらい。
それも運転免許を取るときに必要なものを取りに行った日にたまたま3回も上り下りをしたのだ。
それが野崎氏の亡くなった日に限って8回も2階に上り下りしていることが不自然。
須藤は麻薬を売人から致死量の3倍も買っているが、野崎氏に頼まれて買ったと主張。
麻薬を買うため野崎氏から20万円渡されたが、、本気ではないと思い、いったん夜に自分の通帳に20万入れた。
そのあと、まだ買っていないかと催促されたから、本気だと思いその20万をおろして売人に買いに行ったという。
実際は通帳に入れたのはお昼だったため、そんな大切なことなら昼か夜かの記憶を間違えるはずがないと、この発言が偽証ではないかと検察は見る。
そもそも、野崎氏が麻薬を買うように頼むはずがないという身近な人たちからの証言が多く出ていた。
麻薬を使う人を馬鹿にしていたと会社の一番野崎氏のそばにいた人が証言したこと、お手伝いさんも野崎氏は絶対麻薬に手を出さないと断言。
須藤早貴の言い分は、性行為が歳でできないから麻薬を買ってきてほしいと頼まれたというが、ほかの愛人が、性行為はできるはずだと証言しており、麻薬は必要ではないと証言もある。
須藤早貴は検察が状況証拠を出すたび、こうして作り事のような言い訳をしているため、証言が代わったり、記憶違いといって矛盾が起きていると指摘。
検察は、野崎氏がそもそも麻薬を自分で使うはずがないという身近な人たちの証言からも、須藤早貴が言うような自分で間違えて致死量飲んでしまったはずがないと主張。
結婚当初から、「老人 死亡」「完全犯罪」のような言葉や遺産相続のことばかり検索していることも、殺害する意図があったとしている。
毎月100万円もらって、田辺市には来ずに東京にいたので、野崎氏が離婚すると離婚届けを出した少しあとに麻薬を購入したのも不自然と検察は言う。
2月に入籍して5月には、野崎氏がなくなるという、短い婚姻生活にして、野崎氏に代わって会社の役員となり、7000万近くを亡くなってすぐ自分の口座に入れていた。
お金が目的で愛のない結婚であることは本人も証言しているし、もともと野崎氏の周りにいた女性は自分を含めみな娼婦とまで発言している。
須藤早貴がAVに出ていたことが会社の人にばれ、そこから野崎氏にばれたのも、野崎氏が離婚を言い出した理由だという。
そのためか、自分のAV画像をネットから消す方法を弁護士に相談もしており、離婚されることにかなり慌てたようだったそうだ。
須藤には殺害理由が十分にあり、殺害時間には須藤しか同じ家にいなかった。
その日に限り8回も野崎氏のいる2階を行き来しているなどから、この日、殺害できた人が須藤しかいない。
検察は須藤早貴に無期懲役を求刑
検察は自信をもって無期懲役を言い渡している。
最終的な判決は12月12日。
検察の言うように無期懲役となるか、証拠不十分となるのか?
須藤早貴がネット検索していたワード「完全犯罪」はついに成り立つのだろうか。