新谷学文春元編集長、松本人志の客観的な証拠無し炎上や、文春砲を産んだ人柄

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松本人志問題で、文芸春秋の新谷学総局長の発言が物議を醸しだしています。

特に

「客観的な証拠はない」

という発言は、今更そんなこと言って、こんな大事にと、世間の多くの人も驚いたでしょう。

多くの松本擁派は、この件を重く見て炎上しています。

では、文春に不利になることを平気で言った文芸春秋の新谷学総局長が、浅い考えで不利な手の内を明かすかを考える必要もありそうですね。

ここでは文芸春秋の新谷学総局長が今回のことに関して、どうして記事にすることに踏み切ったかなどをまとめます。




松本人志性加害疑惑の客観的証拠無しは証拠なしではない

証拠とは

裁判では、被告人が犯罪を行ったか、また、どれだけの刑に値するかを「証拠」によって判断していくことになります。

「証拠」というと、犯行に使われたナイフなどの物的証拠をイメージしますが、刑事裁判では、

鑑定人が鑑定した結果を書いた書類

証人・被害者の供述

などを含めて「証拠」といいます。

ナイフなどの物による証拠を物証、証人や鑑定人などの人による証拠を人証といいます。

証言は、裁判所で「証人尋問」という手続きによって、提出することになります。

その際に証人が発言した内容が、証拠になります。




今回は物証がなくても人証があるので証拠はある

裁判所での手続きによって、証言も物的証拠と同じく、証拠として取り扱われます

つまり、物証は出すのが難しいので客観的証拠は時間がたってるので出せないという意味でも、それは証拠がないということではないわけです。

世の中の殆どの事件で、物的証拠だけを追い求めたら犯罪者が犯罪に認定されにくいから、今より増えると言われます。

多くの事件には物的証拠がないことが多いからです。

特にレイプ事件は、物的証拠がある方が不自然でさえあります。

物的証拠が残りにくい事件が、証拠がないと放置されたら同じ犯罪を犯す人が増えるはずです。

そのため、人証が証拠として意味を持つので、今回も被害を訴える女性の発言は、証拠となるわけです。




文藝春秋新谷学総局長は松本人志側から提訴された理由に疑問

文芸春秋の新谷学総局長が、7日に公開されたYouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」の動画企画「あつまれ!経済の森」に出演し松本人志の女性問題に関する報道で松本側から損害賠償を求めて提訴されている件について「何が問題だったんだろう?と思うところは正直ある」と話した。

新谷
新谷

“強者”の側にいる人たちに対して一太刀浴びせること自体は大事なことなので、松本さんの報道に関して、何が俺たち問題だったんだろう?というところは正直ある

と、報道の正当性を強調しました。

文春は軸足を強者に置くことはない

さらに「今回で言えば、松本人志さんってもう、カリスマ的な存在だし、熱狂的なファンの方ってたくさんいるじゃないですか。

ファンの方から見ると、もう最初から『文春デタラメ』。松本さんの側に立って見てしまうので」と指摘。

安倍晋三さんも。熱烈に信じている方々、支持してる方々からすると安倍さんに対する批判的なニュースは、あの森友事件だって、あれはデタラメだ、捏造だとかっていう風になりかねない」と疑念を呈した。

新谷
新谷

要は、アメリカのトランプ支持者と同じですよね。

トランプが『フェイクニュースだ』って言えば、信者みたいな支持者の方はみんな『フェイクニュースだ』ってなってしまうような危うさってすごくある

さらに

新谷
新谷

ただ多分、軸足を強者に置くというような考え方は基本的には全然ないですね

と明言しました。

松本人志さんのファンの心を逆なでするような記事を書けば、『こんな記事読みたくなかった』という人たちがたくさんいて、そういう人たちに忖度をして、人気がある人とかカリスマ的な人については、われわれも書くのをやめてしまって、文春的なメディアがない世の中の方が本当にいいんだろうか?

って思うと神戸新聞社のインタビューで答えています。




なぜ松本人志事件の被害女性は警察でなく文春に被害を訴えたか?

 新谷氏は松本からの被害を訴えた女性・A子さんが

『何で被害を受けたのなら、警察に行かないで週刊誌に行ったんだ』

という質問に対し

新谷
新谷

これを刑事事件として立件するのははっきり言って不可能だと思うんですよ」

「彼女の証言だけで、客観的なそれを裏付ける証拠もないわけですよね。

それで被害届を出して警察で事件にできるかと言うと、不可能」

と、客観的証拠はこういう事件は特にないことが多く、それで被害届を出しても泣き寝入りになるのが日本の現状だということです。




刑事事件として立件できない

 実際にこの件を警察の幹部クラスと話したことも明かし、

「『うちのこの記事に書いてるこれ、事件化できますか?』

って聞いてみましたが、

『100%無理ですよ。絶対ならないよ』

と言われたことも理由。

刑事事件として立件するなら、合意か合意じゃないかを裏付けるような音声や写真の様な客観的な証拠や、しかも性行為をされてしまったということを裏付けるような証拠が必要です。

こういう事件でそれが揃うことはは非常に難しいため、被害届を出しても何も変わらないのが厳しい現実だからだということです。

新谷
新谷

事件にはなかなかしづらいけれど、われわれからしてみると、警察に事件にすることができないならば、彼女は泣き寝入りしなければいけないのか?と言えば、そのことはないよなと思った

我々なりに、彼女の証言を20時間ぐらい聞いて、一つ一つを裏付ける取材をしています。

 と、掲載に踏み切った経緯を説明しました。

実際に現場になったというホテルにも行って、実況見分もしてやれる範囲での裏付け取材は十分に尽くしたと話しています。




松本人志の記事はお金ではなく社会的意義

松本に関する報道について新谷学総局長は「お金よりも社会的意義」のために書いたと説明。

『私は被害を受けました』という方がいるわけですから、ただの不倫スキャンダルではないということです。

こういうことが続き、泣き寝入りが常習化しないためにも声を上げる勇気をもってくれた方に寄り添って、しっかりとそれを伝えていくということには社会的意義があると思ったと力説されています。




松本人志からの名誉毀損の争点は?

密室の中の出来事で、なにがしかの行為に合意があったのかなかったのかというところが、松本さん側の争点なのかなと受け止めたと訴状内容を分析。

松本さんサイドは「客観的な証拠がない、無理やり合意もないままにそういう行為に及んだということを裏付ける客観的な証拠がない」というが、被害女性いわく、「携帯も取り上げられているような状況の中で、客観的な証拠を残すのは不可能だ」と言う。

そこに合意があったのかなかったのかは、松本さんと被害者の証言しかわからないので、『やったやらない』的な双方の証言を、裁判所が判断するという裁判になるのかなと」と見通しも語った。




新谷学総局長が編集部現場に出している指示

とどめを刺すなよ

私たちに人を裁く資格なんてない。

われわれだって間違いは犯すわけですし。

人間、そんなに偉いもんじゃないんですよ。

だから、そこは書く人間にはいつも言っているんです。「トドメは刺すなよ」と。

裸の王様だと最初に声を上げる

自らの編集方針として、現場に言ってるのは、俺たちの仕事って裸の王さまに向かって

『王さまは裸だ』

って最初に声を上げる勇気持つことだよねと話している。




新谷学の人柄や、文春砲を生み出す職場の作り方

とにかく明るい職場

以下、編集長時代の話になります。

1つはとにかく明るくないとだめ。

編集長が暗くなると、編集部が暗くなる。売れようが売れまいが、仕事がうまくいこうがいくまいが、常に明るくすることが大事だといいます。

  • レッツポジティブです!
  • 編集長は常に明るく、門戸を開き、でだけ席にいるようにして、みんなが気軽に話せる雰囲気作りを心がけています。




誰にもフェアで差別なく

  • 現場に対してフェアであること。ネタをとった人間が記事を書くというのは分かりやすい例ですが、人間の好き嫌い、キャリアが長いとか短いとか、性格が良いとか悪いとか、そういうことに目を向けるよりも、ネタに対してフェアであるべき。
  • 特定の人間ばかりを重用することもありません。特定の人間とばかりご飯に行ったり、飲みに行ったりとか。そういうことは一切しないと決めています。
  • 毎年の契約更改時には、1人最低でも30分は話します。そうやって、信頼関係を築く努力をしています。
  • うちのデスクはみんな優秀。そして、これは全員に言えることですが、みんな僕にとっては本当に「かわいい」存在。人として大好きです。だからこそ、差があると思われるようなことはしたくない。

編集部現場に薄い反応をしない

現場から力の入った報告があったら、薄い反応は絶対にせず、「おーそうか!」と返し、よく書けている原稿には

新谷
新谷

「おー!そうか!」

「今週はいいぞ!」

と褒める。

もちろんなんでもかんでも「いいぞ!」ではバカになってしまいますから、ダメな時はきちんと「ここがダメだ」と指摘する。

明るく風通しの良い、平等な職場。

やりがいを持てるような上司の反応を心がけるなど、とてもいい上司だからこそ、文春砲と言われる記事を生み出してきたのでしょう。




まとめ

この職場での人柄を考えると、松本人志の件も、誰かを貶めたいというより、同じような苦しんでる人たちが、法では相手にされない現状を続けてはいけないという正義感だったというのは本当のように感じました。

新谷学経歴

1989年 早稲田大学政経学部卒業

1989年 カブシキガイシャ 文藝春秋入社

2012年 週間文春 編集長就任

2021年 文藝春秋編集長 株式会社文藝春秋執行役員就任

2023年 株式会社文藝春秋取締役 総局長就任(現在)文藝春秋編集長退任




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