4月28日に投開票される衆院東京15区(東京都江東区)の補欠選挙に国民民主党から立候補予定だった、元アナウンサーの高橋茉莉氏が25日、Xで以下のように発信しました。
「国民民主党から、『立候補を断念しろ』と言われ、涙をのんで引き下がることに致しました。理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです」
これに関して、理由は特定の職種に対する差別的な理由では一切ないと、国民民主党の代表である玉木雄一郎氏からリポストを受けました。
実際、今回の急な出馬を断念するに至った理由を調べてみましょう。
以下では、高橋氏のプロフィール、今回の立候補取り消しまでの流れ、取り消しの実際の理由について見ていきます。
高橋茉莉氏のプロフィール
まず、高橋茉莉氏のプロフィールを紹介します。
出身 東京都新宿区。
小学校 立教女学院小学校
中学校 調布市立調布中学校
高校 東京都立西高等学校
大学 慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業
勤務 アクセンチュア(3年間)
大学2年生の時に『ミス慶應コンテスト』に出場し、ファイナリストとなるが、主催していた広告研究会の不祥事によりコンテストが中止となる。
2018年度のミス日本東日本代表に選出される。
2018年 セント・フォースの大学生部門となるスプラウトに所属。
2019年 プラチナムプロダクションに移籍し、タレントとして活動
趣味:キックボクシング/朝食作り/ギター弾き語り
特技:5カ国語話せること(日本語、英語、韓国語、広東語、スペイン語)
高橋氏が出馬した経緯と、断念に至った理由
高橋氏は立教女学院小から大学まで進学する予定が、父が経営する会社が倒産した影響で退学し、生活保護を受給していた時期もあり、調布市立調布中、都立西高を経て奨学金で慶大文学部を卒業。ミス慶応、ミス日本出場をきっかけに、大学在学中にアナウンサーを始めて3年活動し、アクセンチュアで3年間勤務も、奨学金の返済や両親の面倒を見るのに四苦八苦する一方で、最近の政治とカネの問題に憤りを感じて出馬を決意した。
国民民主党の公式サイトにより
今回、衆院東京15区(東京都江東区)の補欠選挙に国民民主党から立候補予定でした。
高橋氏が立候補辞退に至った経緯を告発
高橋氏は、Xで以下のように訴えました。
「生活保護を経験し、頑張って奨学金で慶應を卒業しましたが、多額の返済が残りました。多額の返済が長期に残らないよう、1日でも早く返したいという気持ちが強く、一時期ラウンジで働きました。それが悪いこととして立候補できないのであれば、『底辺で頑張る女子は一生チャレンジすら許されない』のでしょうか」
また、確定申告を毎年しており、年金など税金は問題ないことを説明。
そのうえで離党を宣言しました。
「お金に困らない、安心して暮らせる社会を実現したい。という志を理解して頂ける政党の方たちと出会い、これからも頑張って行きたいので、国民民主党から離れます。」
インスタグラムでもご報告と告発というライブ配信も行い、今後自分のSNSが凍結される可能性を心配し、この配信の録画を視聴者に求めました。
「一時期生活保護を受け、お金に困ってた時期があります。その時期にラウンジという夜のお店で一生懸命働きました」
そのように、インスタグラムで訴えました。
それらを国民民主党に相談した上で、体調不良を理由に辞退しろと言われましたと告発をしています。
高橋氏の告発に対し、国民民主党の反論
高橋氏からの告発の内容に対し、玉木雄一郎代表は、高橋氏のXでの投稿をリポストする形で反論しました。
「国民民主党はラウンジ勤めのみを理由に立候補の断念を求めるようなことは決してありません。事実関係を整理の上、週明けに正式に説明いたします」
国民民主党としては、辞退を促した理由が、特定の職種に対する差別ではなく、他に重要な問題となる原因があることを示唆しました。
ラウンジ勤めは立候補断念の理由ではない
国民民主党としては、はっきり、辞退を促した理由について、ラウンジ勤めを問題としたのではないことを主張しています。
では、重要な問題点が何処にあったかを、SNSで多くの人が指摘しているのが、インスタグラムでも発表している「生活保護を受けていたため、お金に困り夜のお店で一生懸命働いた」という点に問題があったのではないかと言うことです。
生活保護を申請できる条件に反していた?
生活保護は上の条件4つすべて満たした場合、生活保護を受け、一定額の資金援助を受けれます。
病気や怪我で働くことが身体的に無理なために収入を得ることが不可能な場合にのみ受けられるのですが、健康に問題なく、実際夜の仕事をしていた点が、不正受給に当たるのではないかという問題です。
生活保護不正受給とは?
被保護世帯員に収入があったときや世帯員の増減があったときなど、生活上の変化があったときは、速やかに福祉事務所に届け出なければなりません。事実と違う申請や不正な手段を使って保護費を受け取ることを不正受給といいます。
◆不正受給の例
・就労収入、年金収入、その他の収入(各種手当、保険金、仕送り等)を得ているにも関わらず申告していない、あるいは虚偽の申告をしている。
・土地、家屋、自動車などの資産を保有しているにも関わらず申告していない、あるいは虚偽の申告をしている。
・福祉事務所に届け出ている世帯員以外の者と同居している。
・暴力団員であるにもかかわらず生活保護を受給している。
就労収入を得ているにも関わらず、申告していない場合が虚偽申告となります。
健康に問題がなく、就労できていた場合、生活保護を受ける条件を満たさなくなるため、受給していたことが問題になるかもしれないところです。
悪気なく知らなかったとしても、法令抵触恐れがあるのではないかということです。
国民民主党が、立候補を取り下げさせた理由は不正受給?
今回、高橋氏は、涙ながらにインスタライブで、自分の苦労や、人のために働きたい思いを訴えました。
虚偽申告になることを知らずに、働いて自立しようとした気持ちを否定するものではないので、国民民主党としても、そこをあえて強調して高橋氏を逆に傷つけないために、体調理由に辞めるよう促したのかもしれません。
今回の理由として、現在、金銭的な問題が議員に発生したときに、問題が重大化する事を懸念と伝えられているので、これが理由ではとSNSでは多く話されています。
大学に通っている間は生活保護枠を外れていても、問題は・・
一方、大学に通う場合は、生活保護枠から離れないといけないという条件があることも解りました。
そうなると、本人は、生活保護受けていない状態で夜の仕事をしていた可能性があり不正受給ではなくなるかもしれません。
ただ、アルバイトしていた時期の正確な時期がわからないのと、生活保護の条件に、健康に問題があって働けない人という点をクリアしないでそれまで受給されていたところに問題が残る可能性はあるのかもしれません。
場合によっては、ご両親も、健康であれば、ご両親が働いていたか、二人働いても収入の基準値以下で受給されていたのか、本人も高校生ぐらいですとアルバイトが可能なので健康なら働いていてもなお、家族3人の就労があったにも関わらず世帯収入が13万以下だったのか・・
本人だけではなく家族の問題を含めて生活保護条件を満たしていたかが問題かもしれません。
やはり、不正受給対象になる場合が否定できない難しい判断があっての断念だった可能性はあります。
いずれにせよ、ラウンジで働いたことという職業差別が原因ではないということです。
まとめ
慶応大学に入学し語学も5ヶ国語も話す、ハイスペックアナウンサーと呼ばれていました。
その裏には苦労もあり、努力を重ねきた過去をしるほど、国民民主党も、最初は一緒に国のために働こうと思ったのでしょう。
ただ、生活保護で人に頼るだけでなく、自分でも働こうとした気持ちが裏目に出て、知らないうちに不正受給をしていた可能性を、公にして傷をつけたくないけれど、国民を代表する議員としては、過去に不正があったかもしれないということを見逃せなかった。
そのため、体調を理由に辞退を・・と言ったのかもしれません。
そこには愛情があったのではと、今は思います。
実際のことはわかりませんが、高橋さんが納得できない気持ちも解り、日本民主党の立場も解ります。
どんな形であれ、高橋氏には、これからも、自分の経験を活かし、国民のためになる活動をしたい気持ちを実現していってほしいと願います。