2022年度に小中学校の給食を無償化した自治体は全国で451箇所ありました。
東京都ですでに無償化した自治体はどれぐらいある?
東京23区をみてみると、2023年度4月時点で無償化を実施していたのは、7つの区(中学校は8つの区)でしたが、現在は全国的に無償化を導入する自治体は増えてきています。
その中、東京都は新たな給食費無償化支援を発表しました。
東京都は子育て世帯の負担を軽減するために、公立学校の給食費に対する補助を行う方針を明らかにしました。
東京都は現在およそ半数の自治体では、まだ無償化されておらず保護者が全額負担するなど、対応に差が出ています。
東京都は1月11日、学校給食費の支援を実施している自治体に対し、自治体が負担する金額の2分の1を都が補助することを発表しました。
各自治体の学校給食費の負担軽減を促すことが狙いで、その費用として来年度予算案に239億円を計上することになります。
特別支援学校などの都立学校の給食費については、来年度から都が全額を負担し無償化することにしていて、予算案に20億円を計上する方針です。
23区の中で無償化が難しい区は何処?
8月末時点で給食無償化をしたのは23区中19区でしたが、その後、9月28 日には22区が給食の無償化を決定しました。
唯一導入しないと明言しているのが練馬区です。
練馬区は給食法の整合性、そして、制度的にも財政的に困難として、第2子以降のみ無償化、年間予算は8.7億円。
2023年9月19日の委員会資料によると、23区で最も子どもの多い世田谷区では年間27億円をかけて対応しています。
今回の東京都からの支援発表で、練馬区も無償化できるかも知れませんね。
1年間の給食費はどのぐらいかかる?
文部科学省が発表の「令和3年度学校給食実施状況等調査の結果」によると、
2021年5月1日時点における
公立小学校の給食費 月額4477円
公立中学校 月額5121円
ここでいう学校給食費月額は、保護者の年間負担額を11ヶ月で割った額です。
ここから1年間にかかるおおよその給食費は、
公立小学校で4万9247円
公立中学校は5万6331円
さらに1食あたりの給食費は
小学校で256円
中学校で300円
給食費が一番高い県と少ない県は何処?
給食費比較
月額 最も高い | 最も安い | |
小学校 | 長野県 5090円 | 滋賀県 3920円 |
中学校 | 富山県 5836円 | 茨城県 4452円 |
都道府県別にみると、小学校の給食費が最も高いのは長野県で、月額5090円、最も安いのが滋賀県で3920円となりました。また、中学校で最も給食費が高いのは富山県で月額5836円、安いのは茨城県で4452円でした。
長野県や富山県の給食費が高いのは、給食の実施回数が全国平均よりも多いことも関係しているかもしれません。
また、文部科学省も都道府県ごとに高低があるものの、地域ごとに給食内容や年間実施回数が異なるので、単純に比較できないとしています。
学校給食費月額は、小学校も中学校も前年度と比べると上昇していて、
2020年度と比べた上昇率は
公立小学校が3.1%
公立中学校が3.6%
2023年度は、2021年度と比べると燃料費や物価が大きく高騰しているため、地域によっては給食費が値上がりしたというところもあるかもしれません。
給食費だけじゃない!更に男子の子宮頸がんワクチンも・・
子宮頸がんを予防する上で大きな効果を発揮するのが、原因となるHPV感染を予防するHPVワクチンの接種です。
日本では現在、小学校6年から高校1年相当の女子を対象に定期接種が行われており、対象者は公費でHPVワクチンの接種を受けられます。
さらに東京都は、子宮けいがんなどを防ぐための「HPVワクチン」について、定期接種の対象となっていない男性にとってもがんの予防などに効果があるとして、自治体が接種の費用を補助する場合、半分を都が負担する方針を決めました。
対象は、小学6年生から高校1年生の男子などとしていて、こうした補助を行うのは都道府県では初めてだということです。